柔道界で輝かしい実績を誇る角田夏実選手と阿部詩選手。
パリオリンピックでそれぞれメダルを獲得し、角田夏実選手については個人でも見事金メダルを獲得しました。
そんな二人ですが、実は一部で「不仲説」が囁かれているのはご存知でしょうか?
しかし、結論から言うと、そのような噂の情報や根拠が全くないため、彼女らが不仲であるというのはデマであると言っていいでしょう。
しかし、過去にライバル関係にあったことを皆様はご存知でしょうか?
今回は、この二人の知られざる関係と、角田選手の苦難の道のりについてお伝えします。
実はライバルだった!角田夏実の連勝と阿部詩の苦悩
阿部選手にとって、角田選手は長らく越えられない壁でした。
二人は同じ階級(52kg級)にいた頃、なんと阿部選手は角田選手に3連敗を喫していたのです。
- 2016年グランドスラム東京大会決勝:巴投げから腕ひしぎ十字固めで一本負け
- 2018年全日本選抜体重別選手権準決勝:巴投げで一本負け
- その他1試合で敗北
阿部選手は当時を振り返り
「本当に嫌だった。どうしたら勝てるのかが見えなかった。」
とも語っていたようです。
同じ階級であるがゆえに、勝ち進めば対戦しなければいけなかったわけです。
当然、ライバルとしては「嫌な相手」ではあったと思いますが、だからと言ってこれが「不仲」に当たるとは言えません。
むしろ相手の強さを認めていたということは、角田選手に対しリスペクトの思いもあったと思います。
角田選手の独特の柔道スタイル
角田選手の柔道スタイルは独特で、多くの選手を苦しめてきました。
阿部選手は角田選手の柔道を
「蛇というか、軟体動物みたいな柔道」
と表現しています。
角田選手はトレーニングにブラジリアン柔術を取り入れるなど、寝技もかなり鍛えていたようです。
さらに巴投げを中心とした投げ技も得意とし、本来の日本柔道にブラジリアン柔術仕込みの寝技・関節技と取り入れた独特なスタイルで、他の選手を圧倒しています。
角田夏実の転機は48kg級への転向!しかし、減量への苦悩が…
角田選手は2019年、48kg級への転向を決意します。
これは簡単な決断ではありませんでした。
身長162cmの角田選手にとって、48kgまで体重を落とすのは大変な挑戦だったのです。
角田選手は減量について
「減量はめちゃめちゃきついです。なんでこんなきついことをしているんだろうと思うんですけど」
とも語っていました。
精神面でのストレス対策として、週末に好きなものを食べる「ご褒美デー」を設けるなど、細かな工夫も行っていたようです。
阿部詩選手とはこの時点で階級が別になったので、対戦の機会もなくなりました。
なのでなおさら不仲になる理由もないように感じますね。。
それぞれの階級での覚醒
その後、阿部詩選手は52kg級で東京オリンピックに出場し、金メダルを獲得しました。
一方、角田選手は48kg級で世界選手権3連覇を達成し、また先日のパリオリンピックでも金メダルを手にしました。
かつてはライバル関係だった二人ですが、今では互いを尊敬し合う間柄となっています。
角田選手は阿部選手について
「阿部詩選手は初めてのオリンピックでしっかり結果を出したことについて、全てが強いんだなと感じた。自分が東京オリンピックに出ていても同じ結果は出せなかったなと思う。」
とも語るなど、阿部選手に対するリスペクトは強いです。
角田夏実と阿部詩の不仲説についてのまとめ
角田選手と阿部選手の物語は、柔道界における切磋琢磨の美しさを体現しています。
互いに高め合い、それぞれの道を極めていった二人が不仲であるという情報は根も葉もない噂でしかありません。
彼女たちは次の4年後のオリンピックも目指すのでしょうか⁉︎
これからも二人の活躍から目が離せませんね!
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