ボクシング世界4階級制覇、世界王座4団体統一など、数々の記録を打ち立て、現在世界最高のボクサーのひとりと目される井上尚弥選手。
今回はそんな井上尚弥選手のロードワークについて紹介していきます。
井上尚弥のロードワークの距離は?
リング上ではどんな相手に対してでも無類の強さを誇る井上尚弥選手ですが、そんな名王者もやはり毎日かかさずロードワークを行っているようです。
その距離について詳細は明かされていませんが、ボクサーの日々のロードワークの距離の平均はだいたい10キロほどと言われていますので、井上尚弥選手もそのくらいなのかなと予想されます。
ただ、彼は試合が決まるとそれに向けた合宿を行うのですが、その際は低酸素マスクをつけ、さらに両手に1キロのダンベルを持った状態で砂浜を8.5キロ走ったことがあるそうです。
砂浜は砂で足がとられるため非常に走りづらく、身体への負担はかなりのものになります。
さらにこれに加えて短距離ダッシュを30本行ったりと、合宿中は一日20キロほどの距離を走っていたそうです。
井上尚弥選手はかつてX(旧Twitter)にてこのダッシュを「一番嫌いなトレーニング」と語っていました。
その一番嫌いなトレーニングを徹底的に行う姿勢は、まさに彼の勝利への貪欲さを物語りますね。
井上尚弥は激戦後もすぐにロードワーク開始⁉
ロードワークの距離もすごいですが、井上尚弥選手は試合後にすぐロードワークを再開することでも驚かれています。
2023年7月25日、彼は自身の4階級制覇をかけ、無敗の王者スティーブン・フルトンとの1戦を行いました。
結果は見事8RでのKO勝利。スーパーバンタム級へ階級を上げて初の試合でいきなり無敗の王者と対戦し、しかもKOで圧倒してしまうという驚きのパフォーマンスを見せてくれました。
これで世界4階級制覇を成し遂げた井上選手ですが、なんとさらに驚くのは、この試合のわずか8日後にロードワークを開始したとのこと。
試合後は1ヶ月ほど休養する選手もいますし、何より怪我や疲労でロードワークを行いたくても行えない場合もあります。
しかし、この試合の井上選手はいつも通りほとんどパンチももらわずほぼノーダメージで勝利。全身筋肉痛にはなったそうですが、わずか8日後にロードワークを再開しているというのは、彼のモンスター級のタフさを象徴するエピソードと言えるでしょう。
井上尚弥のスタミナの秘密はロードワークにある?
井上尚弥選手の試合を観たことがある人はご存知かと思いますが、彼は試合中にスタミナ切れを起こしたことはこれまで一度もありません。
スピードが減速することすらほぼないのですが、それはやはり妥協を許さない日々のロードワークや走り込みの成果の賜物であると言えるでしょう。
ジムワークと呼ばれるジムでの通常練習や実戦形式のスパーリングだけでは決して身につかない、根本のスタミナ強化を徹底的に行なっている井上尚弥選手だからこそのパフォーマンスだと思います。
ただ、彼の場合はその強靭なスタミナを披露する機会はあまりありません。
というのも、彼が強すぎるあまり、KOで試合を早々に終わらせてしまうからです苦笑
「あれ?試合したの?」と疑いたくなるほどほとんど汗をかいていないときもありますし、試合後にも関わらず傷ひとつない綺麗な顔でインタビューを受けているときも多い井上選手。
いつか彼をヘトヘトにできるくらいのボクサーは現れるのでしょうか。。
ボクサーのロードワークの必要性について
驚愕のスタミナ・タフさを誇る井上尚弥選手ですが、近年「そもそもボクサーにロードワークは必要か?」という議論を耳にすることが増えました。
ボクサーのみならず、ほかの格闘技の選手・専門家の間でも、膝への負担等を理由にロードワーク不要を唱える人も昔よりは増えた感があります。
ロードワークの必要性についてはさまざまな意見があり、個々人の特性もあったりするので一概に正解というのはないかと思いますが、名ボクサーと呼ばれる選手のほとんどはロードワークを行っていることから、やはり原則必要なトレーニングであると考えるのが一般的な見解です。
あのメイウェザーもロードワークはめちゃくちゃ行うそうで、毎日20キロほど走るとも言われています。
ほかの格闘技は別として、ボクシングにおいては12Rという長丁場の試合をこなす必要があり、ここではマラソンに近いようなスタミナも必要となってきます。
また、ロードワークにはスタミナ強化の目的だけでなく、減量の目的が含まれることもあります。
有酸素運動で脂肪を落とすことはもちろん、できるだけ多くの汗をかいて体内の水分を落とすことも減量の際には必要です。
その意味では、ロードワークは減量においても最もシンプルかつ効果的なトレーニングにもなりえるのです。
井上尚弥のロードワークについてのまとめ
それではまとめです。
無類の強さを誇る井上尚弥選手も、やはり徹底的にロードワークを行っているようですね。
彼の驚異的なパンチ力を生み出す下半身、またスタミナの源となる強靭な心肺機能はこのロードワークによって培われているのかもしれません。
彼を倒すボクサーははたして今後現れるのでしょうか。